古本屋開業を目指す彼女

何気なくTVをつけたら、古本屋開業を追うドキュメンタリー番組をやっていた。ナレーションの声に引き込まれ、ついつい見入ってしまう。

30代前半くらいの女性が一念発起して、古本屋開業を目指し、悪戦苦闘する内容だった。大手チェーン店のフランチャイズに入るのか、独自のカラーを打ち出す店にするのか、まずそこから悩んでいる彼女の姿が、とてもリアルに泥臭く描かれていた。

「古本ってすごい力を持っているんですよ。たった1冊の古本がその人の人生を変えてしまうこともあるから」

お世辞にも美人とはいえない彼女が、そう熱っぽく語る表情はとても美しかった。

確かに、思い出の本は誰にでもある。小さい頃母親に読んでもらった絵本、初めて自分で買った漫画、意味も分からないくせに、大人ぶって読んだ小説。それらの本はもう絶版になっていたりして、書店では再会できないものがほとんどだろう。でも、彼女のような人間が、再会のチャンスを与えてくれるのかもしれない。

本との出会いは、一生の宝なのだから。

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